詳細空間設定:新しい空間を定義するには?
(3次元多様体の専門家対象)

Curved Spaces を使って、予め組み込まれている、Sample Spaces 以外の空間を探険するには、自分で新しい空間の、定義ファイルを作成します。それぞれの空間は、その被覆変換群(covering transformation group)を指定することによって、特定できるので、定義ファイルには、被覆変換群の、4×4 生成行列のリストを、プレーン・テキスト形式で保存します。Sample Spaces の中の、次の3例を参考にしてください:

曲率が正の球面空間では、生成行列は4次元直交群 O(4) の元ですが、曲率が負の双曲型空間では、生成行列は3+1次元ローレンツ群 O(3,1) の元です(このとき第4成分が、時間的成分になります)。曲率がゼロの平坦空間では、生成行列は3+1次元のアフィン変換行列で、4列目が [0,0,0,1]T になっているものになります。

Curved Spaces では、行列のベクトルへの作用を表すのに、(行列)(列ベクトル) 表記ではなく、(行ベクトル)(行列) 表記を採用しています。前者の表記に慣れている人には、行列が、予想したものの、転置行列になっているかもしれません。球面空間では、生成行列の転置行列は、もとの行列の逆行列になっているので、やはり生成行列となりますから、この差異は問題になりませんが、平坦空間、および双曲型空間では、正しい表記を用いることが重要です。

テキスト・エディタで、4×4 生成行列のリストを書き込んだファイルを、まずプレーン・テキスト形式(.txt)で保存します。しかる後に、ファイルの拡張子を .gen に書き換えてください。作成した空間ファイルを開くには Sample Spaces フォルダに空間ファイルを保存し、アプリケーションの「空間」メニューより「別の空間を選択する…」を選択して、リストより貴方の空間ファイルを選びます。

Macintosh:Samples Spaces フォルダを表示するには、Curved Spaces のアイコンを右クリックし、「パッケージの内容を表示」を選択します。Samples Spaces フォルダは、Contents フォルダの、Resources フォルダ内にあります。

Curved Spaces 3.0 は Curved Spaces 1.0 に比べ、Sample Spaces フォルダ内に含まれる空間のライブラリが、より合理化され、簡略化されたものになっています。削除された空間ファイルが欲しい方は、ご連絡ください.