4次元迷路
遊び方
球形のスライダーを、ドラッグすることによってパイプに沿って動かし、ゴールの立方体を目指します。
アナ(ana)とカタ(kata)
3次元空間の場合、3つの次元方向は通常「前後」「左右」「上下」と呼ばれますが、4次元空間においては、4つ目の次元方向を、どう呼べば良いのかが問題となります。1880年代にイギリス人の数学者/SF作家 チャールズ・ハワード・ヒントン(1853ー1907)は、4つ目の次元方向を、ギリシャ語の接頭辞で「上下」を意味する「アナ/カタ」と呼ぶことを提唱しました。このヘルプでは、ヒントンの用語を採用します:
    負方向 正方向
1次元目
2次元目
3次元目
4次元目 カタ アナ
訳者注:「アナ/カタ」はまるで日本語の「彼方」(あなた、かなた)のもじりのようですが、関係はありません。
色付けの意味
「4次元迷路」では4次元空間の各点の最初の3つの座標を、通常に2次元に射影した図で表示しますが、4つ目の座標は、色で表示します。最も「カタ」方向の点は赤で、最も「アナ」方向の点は紫で、その間にある点は、虹の赤と紫の間の色(赤、橙、黄、緑、青、紫の順)で表示されます。
4つ目の座標が正(紫)、ゼロ(緑)、負(赤)のパイプ
4次元目の方向に走っているパイプ、つまり通常の3次元空間に垂直な方向へ走っているパイプは、3次元空間内では広がりがなく、4次元目の方向にのみ伸びているので、3次元空間の中の一点が、虹のスペクトル全てを保有しているように見えます。
4次元目の方向に伸びる「虹色」のパイプ
点の重なり
最初の3つの座標を共有し、4つ目の座標のみ異なる点は、色のみの異なる、完全に重なった点で表示されるはずですが、完全に重なっていては、4つ目の座標の異なる複数の点の存在がわかりにくくなってしまいます。このため「4次元迷路」では、これらの点を少しだけずらして表示しています。例えば、3次元空間内は同じところを走り、4次元目の位置のみ異なる3本のパイプは、2つ上の図のように、斜め方向に少しずらして表示し、3本のパイプがあることがわかるようにしています。同様に、4次元目の方向に伸びるパイプを表示する「虹色」のパイプも、本来は1点で表示されるべきですが、上の図のように、少し斜め方向に伸ばした点に、虹色のグラデーションをつけて表示しています。
4次元目方向のつながり
迷路を解くとき球形のスライダーを、例えば赤いパイプから紫のパイプへと移動できるのは、下左図のように2本のパイプが虹色のパイプでつながっているときのみです。下右図のように、そうでない場合は、赤と紫の2本のパイプは、4次元目の方向に隔たっていますから、赤から紫へと移動することはできません。この違いは、見た目には微妙ですので、虹色のパイプの有無に注意してください。
赤のパイプと紫のパイプが、虹色のパイプでつながれている 赤のパイプと紫のパイプがつながっていない

このページの日本語への翻訳は、竹内建(Tatsu Takeuchi)が担当しました。(2015年1月)

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